金剛界曼荼羅胎蔵曼荼羅
外金剛部院
外金剛部院
外金剛部院 文殊院 外金剛部院
外金剛部院 地蔵院 釈迦院 除蓋障院 外金剛部院
観自在院 遍知院 金剛手院
中台八葉院
持明院
虚空蔵院
外金剛部院 蘇悉地院 外金剛部院
外金剛部院
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外金剛部院
上部(東)
1.伊舎那天

[読み] いしゃなてん
[梵名] イーシャーナ
[梵名表記] īśāna

●梵名イーシャーナは、音訳で「伊舎那(天)」「支配者」「自在者」の意。
●四方天の一で東北方を守る尊。
●十二天の一。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神シヴァもしくはルドラともいわれる。
●血を満たした杯と頭蓋骨の瓔珞を首から下げ、自然の暴威を司り、鬼門の方位を護る。
●喜面天と常酔天、その他四天を従える。

2.常酔天

[読み] じょうすいてん
[梵名] サダーマッタ
[梵名表記] sadāmatta

●梵名サダー・マッタは、「常に(三毒の酒に)酔っている者」「常に驕れる者」の意。
●伊舎那天の眷属。

3.喜面天

[読み] きめんてん
[梵名] ナンディームカ
[梵名表記] nandīmukha

●梵名ナンディー・ムカは、「喜びの面相(をもつ者)」「息子の顔(をした者)」の意。
●伊舎那天の子、眷属。

4.器手天

[読み] きしゅてん
[梵名] カロータパーニ
[梵名表記] karoṭapāṇi

●梵名カロータ・パーニは、「鉢器を手にもつ者」「頭蓋を手にもつ者」の意。
●血を頭蓋に入れて飲む伊舎那天の眷属とみられる。

5.器手天后

[読み] きしゅてんこう
[梵名] カロータパーニー
[梵名表記] karoṭapāṇī

●梵名カロータ・パーニーは、「鉢器を手にもつ女」「頭蓋を手にもつ女」の意。
●器手天の妃。

6.堅牢(地)神后

[読み] けんろうしんこう
[梵名] ダラニーダラー
[梵名表記] dharaṇīdharā

●梵名ダラニー・ダラーは、「大地を支え持す女」の意。
●堅牢(地)神の妃。

7.堅牢(地)神

[読み] けんろうしん
[梵名] ダラニーダラ
[梵名表記] dharaṇīdhara

●梵名ダラニー・ダラは、「大地を支え持す者」の意。
●大地の堅固なるを守護する尊。
●もとはヒンドゥーの女神プリティヴィーだが、密教では男と一対にする。
●十二天の一の地天と同一視される。

8.非想天

[読み] ひそうてん
[梵名] ナイヴァサムジュニャーヤタナ
[梵名表記] naivasaṃjñāyatana

●梵名ナイヴァ・サムジュニャー・アーヤタナは、「全く意識も(無意識も)ない領域」の意。
●四無色天の第4天、非想非非想処(天)ともいう。
●四無色天とは、欲望も物質も超越した精神作用のみの境地を仏格化したもの。
●この非想天を有頂天ともいい、四禅定(非想天・無所有処天・空無辺処・識無辺処)の中で最高の境地とする。
●色心不二(目で見ることのできる物質<色>と、目に見えないが存在する<心>とが一体という意味)の立場から楼閣の形で表わされ、その中の三昧の境地に入っている尊。

9.無所有処天

[読み] むしょうしょてん
[梵名] アーキンチャヌヤーヤタナ
[梵名表記] ākiñcanyāyatana

●梵名アーキンチャヌヤ・アーヤタナは、「全く存在するものがない領域」の意。
●四無色天の第3天。
●「空」の無辺なるを観じ、さらに「識」も無辺のゆえに所縁ともに所有なしと観じ、この境地において何も存在しないと達観した境地を仏格化した尊。

10.空無辺処天

[読み] くうむへんしょてん
[梵名] アーカーシャーナントゥヤーヤタナ
[梵名表記] ākāśaanantyāyatana

●梵名アーカーシャ・アナントゥヤ・アーヤタナは、「虚空の(ように)無限の領域」の意。
●無色界の第1天。
●<色>=物質が存在しないと観じる「空」の無限の境地を仏格化した尊。

11.識無辺処天

[読み] しきむへんしょてん
[梵名] ヴィジュニャーナーナントゥヤーヤタナ
[梵名表記] vijñānānantyāyatana

●梵名ヴィジュニャーナ・アナントゥヤ・アーヤタナは、「識の(ように)無限の領域」の意。
●無色界の第2天。
●内なる「識」=認識のはたらきを観じて、その無辺なるを達観する三昧の境地を仏格化した尊。

12.日天后

[読み] にってんこう
[梵名] アーディトゥヤパリヴァーラー
[梵名表記] ādityaparivārā

●梵名アーディトゥヤ・パリヴァーラーは、「太陽(神群)の女眷属」の意。
●日天の妃。

13.日天

[読み] にってん
[梵名] アーディトヤ
[梵名表記] āditya

●梵名アーディトヤは、「太陽(神群)」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの太陽神スールヤはその子、十二天の一。

14.微闍耶

[読み] びじゃや
[梵名] ヴィジャヤー
[梵名表記] vijayā

●梵名ヴィジャヤーは、「打ち勝つ女」「摧伏する女」「最勝の女」の意。
●日天の従者、四姉妹女天の一。

15.帝釈天

[読み] たいしゃくてん
[梵名] シャクラ
[梵名表記] śakra

●梵名シャクラは、「強き者(インドラ)」「帝釈天(主)」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神インドラ、東方を守る。
●忉利天(三十三天)の喜見城天に住むといわれる、八方天、十二天の一。

16.守門天女

[読み] しゅもんてんにょ
[梵名] デーヴァター
[梵名表記] devatā

●梵名デーヴァターは、「天人・神性」の意。
●守門天の妃。

17.守門天

[読み] しゅもんてん
[梵名] ドヴァーラパーラ
[梵名表記] dvārapāla

●梵名ドヴァーラ・パーラは、「門の守衛」の意。
●東門の外側で外敵を退散させる門衛。

18.守門天

[読み] しゅもんてん
[梵名] ドヴァーラパーラ
[梵名表記] dvārapāla

●梵名ドヴァーラ・パーラは、「門の守衛」の意。
●東門の外側で外敵を退散させる門衛。

19.守門天女

[読み] しゅもんてんにょ
[梵名] デーヴァター
[梵名表記] devatā

●梵名デーヴァターは、「天人・神性」の意。
●守門天の妃。

20.持国天

[読み] じこくてん
[梵名] ドリタラーシュトラ
[梵名表記] dhṛtarāṣṭra

●梵名ドリタラー・シュトラは、「国(土)を奉持する者」の意。
●四天王の一、東方を守る護法天、帝釈天の配下。

21.(大)梵天

[読み] (だい)ぼんてん
[梵名] ブラフマン
[梵名表記] brahman

●梵名ブラフマンは、「宇宙の創造主」「大我」「最高神ブラフマン」「梵天」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの宇宙創造神ブラフマン、二十八部衆の一。

22.昴宿

[読み] ぼうしゅく
[梵名] クリッティカー
[梵名表記] kṛttikā

●梵名クリッティカーは、原意で「皮製の衣服を着る者」「名称」、星宿の名で「昴(スバル)」の意。
●二十八宿の東方青竜七星の一。

23.畢宿

[読み] ひっしゅく
[梵名] ローヒニー
[梵名表記] rohiṇī

●梵名ローヒニーは、原意で「牝牛」「少女」、星宿の名で「畢宿」の意。
●二十八宿の東方青竜七星の一。

24.参宿

[読み] しんしゅく
[梵名] アールドラー
[梵名表記] ārdrā

●梵名アールドラ(ー)は、原意で「温潤」「柔和」、星宿の名で「参宿」の意。
●二十八宿の東方青竜七星の一。

25.觜宿

[読み] ししゅく
[梵名] ムリガシラス
[梵名表記] mṛgaśiras

●梵名ムリガ・シラスは、原意で「鹿の首」、星宿の名で「觜宿」の意。
●二十八宿の東方青竜七星の一。

26.鬼宿

[読み] きしゅく
[梵名] プシュヤ
[梵名表記] puṣya

●梵名プシュヤは、「花」、星宿の名で「鬼」「鬼宿」の意。
●二十八宿の東方青竜七星の一。

27.柳宿

[読み] りゅうしゅく
[梵名] アーシュレーシャ
[梵名表記] āśleṣa

●梵名アーシュレーシャは、原意で「密着」「抱擁」、星宿の名で「柳宿」の意。
●二十八宿の東方青竜七星の一。

28.井宿

[読み] せいしゅく
[梵名] プナルヴァス
[梵名表記] punarvasu

●梵名プナル・ヴァスは、原意で「財を取り戻す」「増財」、星宿の名で「井宿」の意。
●二十八宿の東方青竜七星の一。

29.牛宮

[読み] ごぐう
[梵名] ヴリシャ
[梵名表記] vṛṣa

●梵名ヴリシャは、原意で「牡牛」「牛王」、宮の名で「(金)牛宮」の意。
●十二宮の一、おうし座、金牛宮、牛密宮の別称。

30.羊宮

[読み] ようぐう
[梵名] メーシャ
[梵名表記] meṣa

●梵名メーシャは、原意で「(牡)羊」、宮の名で「(白)羊宮」の意。
●十二宮の一、おひつじ座、白羊宮の別称。

31.男女宮

[読み] なんにょぐう
[梵名] ミトゥナ
[梵名表記] mithuna

●梵名ミトゥナは、原意で「一対の」「雄雌の」「夫婦」「双子」「男女」、宮の名で「男女宮」の意。
●十二宮の一、ふたご座、双子宮、夫婦宮の別称。

32.男女宮

[読み] なんにょぐう
[梵名] ミトゥナ
[梵名表記] mithuna

●梵名ミトゥナは、原意で「一対の」「雄雌の」「夫婦」「双子」「男女」、宮の名で「男女宮」の意。
●十二宮の一、ふたご座、双子宮、夫婦宮の別称。

33.彗星

[読み] えいせい
[梵名] ケートゥ
[梵名表記] ketu

●梵名ケートゥは、原意で「光輝」「標」「主長」「彗星」「流星」、宮の名で「計都星」「彗星」「流星」の意。
●ケートゥは、日蝕・月蝕と深い関係のある月の交点(黄道と白道の交点)のうちの降交点。
●九曜の一、計都星の別称。

34.流星

[読み] りゅうせい
[梵名] ニルガータケートゥ
[梵名表記] nirghātaketu

●梵名ニルガータ・ケートゥは、原意で「疾風のような彗星」「旋風のような計都星」、宮の名で「流星」の意。
●九曜の一、計都星の別称。

35.日曜

[読み] にちよう
[梵名] スールヤ
[梵名表記] sūrya

●梵名スールヤは、「太陽(神)」の意。
●九曜の一。

36.日曜眷属

[読み] にちようけんぞく
[梵名] スールヤパリヴァーラ
[梵名表記] sūryaparivāra

●梵名スールヤ・パリヴァーラは、「太陽(神)の眷属」の意。
●日曜の従者。

37.婆藪仙

[読み] ばすせん
[梵名] ヴァス
[梵名表記] vasu
※虚空蔵院に前出、ここでは火天の眷属

●梵名ヴァスは、「富・財」の意、音訳で「婆藪(天)」、天部の聖仙の名。
●千手千眼観自在菩薩の眷属である二十八部衆の一人、聖仙ヴァシシュタ。
●仏教に帰依した火天の眷属、バラモン仙(五仙人)の一人。
●ヴェーダ賛歌の作者といわれる。
●吉祥天の兄といわれる。
●ここでは千手千眼観自在菩薩の侍者。

38.婆藪仙后

[読み] ばすせんこう
[梵名] ヴァスヴィー
[梵名表記] vasvī

●梵名ヴァスヴィーはヴァスの女性形、音訳で「婆藪(天)妃」の意。

39.火天后

[読み] かてんこう
[梵名] アーグネイー
[梵名表記] āgneyī

●梵名アーグネイーはアグニの女性形、「火天妃」の意。
●火天の妃。

右方(南)
1.火天

[読み] かてん
[梵名] アグニ
[梵名表記] agni

●梵名アグニは、「火(神)」「火天」の意。
●四方天の一で東南の隅を守る、八方天・十二天。
●ヒンドゥーの神アグニが仏教に採り入れられて護法神となった。
●天上では太陽、中空では稲妻、地上では祭火など、世界に遍在する。
●家の火・森の火、また心中の怒りの炎・思想の火・霊感の火などとして存在すると考えられた。
●人間や動物の体内では食物の消化作用として存在し、栄養を全身に行きわたらせて健康をもたらし、ひいては子孫繁栄や財産(家畜)の増大をもたらすとされる。

2.阿詣羅仙

[読み] あけいらせん
[梵名] アンギラス
[梵名表記] aṅgiras

●梵名アンギラスは、原意で「神と人とをつなぐ使者」「具力」の意。
●火天の眷属。
●仏教に帰依し火天の眷属となったバラモン仙(五仙人)の一人。
●リグヴェーダ賛歌の作詞者といわれる。

3.阿詣羅仙后

[読み] あけいらせんこう
[梵名] アンギラシー
[梵名表記] aṅgirasī

●梵名アンギラシーは、原意で「神と人とをつなぐ女使者」「具力の女」の意。
●阿詣羅仙の妃。

4.瞿曇

[読み] くどん
[梵名] ガウタマ
[梵名表記] gautama

●梵名ガウタマは、原意で「種」「牛糞種」「泥土種」「純淑」、聖仙の名「瞿曇」の意。
●火天の眷属。
●仏教に帰依し火天の眷属となったバラモン仙(五仙人)の一人。

5.瞿曇后

[読み] くどんこう
[梵名] ガウタミー
[梵名表記] gautamī

●梵名ガウタミーは、原意で「明女」、聖仙妃の名「瞿曇后」の意。
●瞿曇の妃。

6.自在天女

[読み] じざいてんにょ
[梵名] ラウドリー
[梵名表記] raudrī

●梵名ラウドリーは、原意で「(ルドラのように)恐ろしい、勇猛な女」、護法神の名「ルドラの妃」の意。
●焔魔天の眷属、七母女天の一、ヒンドゥーのルドラ神の妃。

7.毘紐女

[読み] びちゅうにょ
[梵名] ヴァイシュナヴィー
[梵名表記] vaiṣṇavī

●梵名ヴァイシュナヴィーは、原意で「ヴィシュヌ神に奉ずる女」「ヴィシュヌの性力」、護法神の名「ヴィシュヌ神の妃」の意。
●焔魔天の眷属、七母女天の一、ヒンドゥーのヴィシュヌ神の妃。

8.夜摩女

[読み] やまにょ
[梵名] ヤミー
[梵名表記] yamī

●梵名ヤミーは、原意(ヤマ)は「一対の」「双子の」、ヒンドゥーの「死界・下界を支配する死神」「閻魔」、護法神の名「夜摩女」の意。
●焔魔天の眷属、七母女天の一、ヒンドゥーのヤマ神の妹。

9.賢瓶宮

[読み] けんびょうぐう
[梵名] クムバ
[梵名表記] kumbha

●梵名クムバは、「瓶・壷・甕」の意。
●十二宮の一、みずがめ座。

10.摩竭宮

[読み] まかつぐう
[梵名] マカラ
[梵名表記] makara

●梵名マカラは、「(ワニ・クジラのような)水獣」「摩竭魚」の意。
●十二宮の一、やぎ座。

11.双魚宮

[読み] そうぎょぐう
[梵名] ミーナ
[梵名表記] mīna

●梵名ミーナは、「魚」「一対の魚宮」の意。
●十二宮の一、うお座。

12.羅睺星

[読み] らごせい
[梵名] ラーフ
[梵名表記] rāhu

●梵名ラーフは、ヒンドゥーの「太陽・月を吞み込む(蝕を起す)悪魔の名(羅睺)」「蝕」の意。
●九曜の一。

13.木曜

[読み] もくよう
[梵名] ブリハスパティ
[梵名表記] bṛhaspati

●梵名ブリハスパティは、ヒンドゥーの神の名、「木星」の意。
●呪文・賛歌の主、木星を司る。
●九曜の一。

14.火曜

[読み] かよう
[梵名] アンガーラカ
[梵名表記] aṅgāraka

●梵名アンガーラカは、原意で「炭」「火星」の意。
●九曜の一。

15.軫宿

[読み] しんしゅく
[梵名] ハスター
[梵名表記] hastā

●梵名ハスターは、原語ハスタは「手」「象の鼻」、女性形のハスターで「軫」(馬車や三味線の先の横木)、星宿の名「軫(宿)」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。

16.(七)星宿

[読み] しちせいしゅく
[梵名] マガー
[梵名表記] maghā

●梵名マガーは、「星」、星宿の名「星(宿)」の意。
●土地宿の異名。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。

17.亢宿

[読み] こつしゅく
[梵名] スヴァーティー
[梵名表記] svātī

●梵名スヴァーティーは、星宿の名「亢(宿)」の意、原語をスヴァ・アティととると、「自己を超えた」「自分以上の」の意、「亢」は「感情が高ぶる」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。

18.張宿

[読み] ちょうしゅく
[梵名] プールヴァパルグニー
[梵名表記] pūrvaphalgunī

●梵名プールヴァ・パルグニーは、星宿の名「張(宿)」「前徳(宿)」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。

19.翼宿

[読み] よくしゅく
[梵名] ウッタラパルグニー
[梵名表記] uttaraphalgunī

●梵名ウッタラ・パルグニーは、星宿の名「翼(宿)」「北徳(宿)」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。

20.角宿

[読み] かくしゅく
[梵名] チトラー
[梵名表記] citrā

●梵名チトラーは、星宿の名「角(宿)」「彩画(宿)」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。

21.氐宿

[読み] ていしゅく
[梵名] ヴィシャーカー
[梵名表記] viśākhā

●梵名ヴィシャーカーは、星宿の名「氐(宿)」「善格(宿)」の意、原意で「枝分かれした」「熊手」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。

22.薬叉持明

[読み] やくしゃじみょう
[梵名] ヤクシャヴィドヤーダラ
[梵名表記] yakṣavidyādhara

●梵名ヤクシャ・ヴィドヤー・ダラは、「ヤクシャの(ように恵みある)明呪をもつ者」の意。
●仏教に取り入れられたヒンドゥーの鬼神ヤクシャ、樹林に棲む精霊。
●子供を食うなどの凶悪な一面があるが、人間にさまざまな恵みをもたらす。
●毘沙門天の眷屬として財宝を守護する。
●八部衆の一。

23.薬叉持明女

[読み] やくしゃじみょうにょ
[梵名] ヤクシャヴィドヤーダリー
[梵名表記] yakṣavidyādharī

●梵名ヤクシャヴィドヤーダリーは、「ヤクシャの(ように恵みある)明呪をもつ女」の意。
●薬叉持明に使える女尊。

24.薬叉持明女

[読み] やくしゃじみょうにょ
[梵名] ヤクシャヴィドヤーダリー
[梵名表記] yakṣavidyādharī

●梵名ヤクシャヴィドヤーダリーは、「ヤクシャの(ように恵みある)明呪をもつ女」の意。
●薬叉持明に使える女尊。

25.増長天

[読み] ぞうちょうてん
[梵名] ヴィルーダカ
[梵名表記] virūḍhaka

●梵名ヴィルーダカは、「芽を出しはじめた穀物」「増長」「勝生」の意。
●四天王の一、南方を守る、もともとヒンドゥーの神インドラ配下のヴィルーダカ。
●鳩槃荼や餓鬼(死者)を眷属とする。

26.使者

[読み] ししゃ
[梵名] マハードゥータ
[梵名表記] mahādūta

●梵名マハー・ドゥータは、「大いなる使者」の意。
●増長天の従者。

27.難陀龍王

[読み] なんだりゅうおう
[梵名] ナンダ
[梵名表記] nanda

●梵名ナンダは、龍王の名「難陀」、原意は「歓喜」「幸福」の意。
●八大龍王の一、二十八部衆の一。
●密教の請雨祈祷の際によく祀り拝まれる龍神。

28.烏波難陀龍王

[読み] うはなんだりゅうおう
[梵名] ウパナンダ
[梵名表記] upananda

●梵名ウパナンダは、龍王の名「和難」「跋難陀」の意。
●八大龍王の一、難陀龍王の弟。

29.阿修羅

[読み] あしゅら
[梵名] アスラ
[梵名表記] asura

●梵名アスラは、原意で「天帝」「(悪)神族の名」「(悪)魔族」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神アスラ。
●八部衆の一。

30.阿修羅

[読み] あしゅら
[梵名] アスラ
[梵名表記] asura

●梵名アスラは、原意で「天帝」「(悪)神族の名」「(悪)魔族」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神アスラ。
●八部衆の一。

31.閻魔天王

[読み] えんまてんのう
[梵名] ヤマラージャ
[梵名表記] yamarāja

●梵名ヤマ・ラージャは、「ヤマの王」の意。
●ヤマは、仏教の護法神となったヒンドゥーの死神ヤマ。
●死界・下界を支配し、とくに地獄において亡者の生前の罪業を審判する。
●十二天の一、南方を守る。
●焔魔天、中国・日本では閻魔大王ともいわれる。

32.黒闇天女

[読み] こくあんてんにょ
[梵名] カーララートリー
[梵名表記] kālarātrī

●梵名カーラ・ラートリーは、原意で「人の死する夜」「呪術に通じたバラモン女の名」の意。
●吉祥天の妹、焔魔天の3妃の一人とされる、中夜を司り不吉・災いをもたらす。
●もとはヒンドゥーの女神カーララートリ、シヴァ神の妃ドゥルガーと同一視されたり、ヤマの妹ともされる。
●黒闇后の別称。

33.太山府君

[読み] たいせんふくん
[梵名] チトラグプタ
[梵名表記] citragupta

●梵名チトラ・グプタは、「顕著なものを護る者」「驚くべきことを保存する者」の意。
●ヤマの領土において人間の行為を記録する者の名。
●焔魔天の眷属、中国十王思想の太山王(泰山王)。
●十二天の一。

34.死鬼衆

[読み] しきしゅう
[梵名] ムリトゥユガナ
[梵名表記] mṛtyugaṇa

●梵名ムリトゥユ・ガナは、「(擬人化された)死(者)の衆(集り)」の意。
●死後、地獄で焔魔の裁きを受ける死人たち。

35.死鬼衆

[読み] しきしゅう
[梵名] ムリトゥユガナ
[梵名表記] mṛtyugaṇa

●梵名ムリトゥユ・ガナは、「(擬人化された)死(者)の衆(集り)」の意。
●死後、地獄で焔魔の裁きを受ける死人たち。

36.鬼衆女

[読み] きしゅうにょ
[梵名] ピシャーチー
[梵名表記] piśācī

●梵名ピシャーチーは、「女性の小悪魔」「(屍肉を食べる)鬼女」の意。
●地獄におちてなお貪る鬼女。

37.鬼衆女

[読み] きしゅうにょ
[梵名] ピシャーチー
[梵名表記] piśācī

●梵名ピシャーチーは、「女性の小悪魔」「(屍肉を食べる)鬼女」の意。
●地獄におちてなお貪る鬼女。

38.鬼衆

[読み] きしゅう
[梵名] ピシャーチャ
[梵名表記] piśāca

●梵名ピシャーチャは、「屍肉を食べる鬼人」の意。
●地獄におちてなお貪る鬼人。

39.鬼衆

[読み] きしゅう
[梵名] ピシャーチャ
[梵名表記] piśāca

●梵名ピシャーチャは、「屍肉を食べる鬼人」の意。
●地獄におちてなお貪る鬼人。

40.鬼衆

[読み] きしゅう
[梵名] ピシャーチャ
[梵名表記] piśāca

●梵名ピシャーチャは、「屍肉を食べる鬼人」の意。
●地獄におちてなお貪る鬼人。

41.鬼衆

[読み] きしゅう
[梵名] ピシャーチャ
[梵名表記] piśāca

●梵名ピシャーチャは、「屍肉を食べる鬼人」の意。
●地獄におちてなお貪る鬼人。

42.鬼衆

[読み] きしゅう
[梵名] ピシャーチャ
[梵名表記] piśāca

●梵名ピシャーチャは、「屍肉を食べる鬼人」の意。
●地獄におちてなお貪る鬼人。

43.鬼衆

[読み] きしゅう
[梵名] ピシャーチャ
[梵名表記] piśāca

●梵名ピシャーチャは、「屍肉を食べる鬼人」の意。
●地獄におちてなお貪る鬼人。

44.荼吉尼衆

[読み] だきにしゅう
[梵名] ダーキニー
[梵名表記] ḍākinī

●梵名ダーキニーは、「人肉を食べる鬼女」の意。
●荼吉尼天は、仏教の護法神となったヒンドゥーの鬼女神ダーキニー、人肉を食べる鬼女。
●胎蔵曼荼羅には焔魔天の眷属の奪精鬼として恐ろしい姿で描かれている。
●時代が下るにつれて半裸形から白狐にまたがる女天形へと変化し、日本では稲荷神と混同される。

45.荼吉尼衆

[読み] だきにしゅう
[梵名] ダーキニー
[梵名表記] ḍākinī

●梵名ダーキニーは、「人肉を食べる鬼女」の意。
●荼吉尼天は、仏教の護法神となったヒンドゥーの鬼女神ダーキニー、人肉を食べる鬼女。
●胎蔵曼荼羅には焔魔天の眷属の奪精鬼として恐ろしい姿で描かれている。
●時代が下るにつれて半裸形から白狐にまたがる女天形へと変化し、日本では稲荷神と混同される。

46.荼吉尼衆

[読み] だきにしゅう
[梵名] ダーキニー
[梵名表記] ḍākinī

●梵名ダーキニーは、「人肉を食べる鬼女」の意。
●荼吉尼天は、仏教の護法神となったヒンドゥーの鬼女神ダーキニー、人肉を食べる鬼女。
●胎蔵曼荼羅には焔魔天の眷属の奪精鬼として恐ろしい姿で描かれている。
●時代が下るにつれて半裸形から白狐にまたがる女天形へと変化し、日本では稲荷神と混同される。

47.成就持明仙衆

[読み] じょうじゅじみょうせんしゅう
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara

●梵名シッダヴィドヤーダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。

48.成就持明仙衆

[読み] じょうじゅじみょうせんしゅう
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara

●梵名シッダヴィドヤーダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。

49.成就持明仙衆

[読み] じょうじゅじみょうせんしゅう
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara

●梵名シッダヴィドヤーダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。

50.成就持明仙衆

[読み] じょうじゅじみょうせんしゅう
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara

●梵名シッダヴィドヤーダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。

51.摩尼阿修羅

[読み] まにあしゅら
[梵名] バンディラスラ
[梵名表記] bandirasura

●梵名バンディル・アスラは、「縛者(アスラの名)のアスラ」の意。
●阿修羅衆の一。

52.摩尼阿修羅女

[読み] まにあしゅらにょ
[梵名] バンディラスリー
[梵名表記] bandirasurī

●梵名バンディル・アスリーは、「縛者(アスラの名)のアスラ女」の意。
●摩尼阿修羅の妃。

53.摩尼阿修羅女

[読み] まにあしゅらにょ
[梵名] バンディラスリー
[梵名表記] bandirasurī

●梵名バンディル・アスリーは、「縛者(アスラの名)のアスラ女」の意。
●摩尼阿修羅の妃。

54.阿修羅

[読み] あしゅら
[梵名] アスラ
[梵名表記] asura

●梵名アスラは、原意で「天帝」「(悪)神族の名」「(悪)魔族」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神アスラ。
●八部衆の一。

55.阿修羅女

[読み] あしゅらにょ
[梵名] アスリー
[梵名表記] asurī

●梵名アスリーは、「アスラ女」の意。
●阿修羅の妃。

56.阿修羅女

[読み] あしゅらにょ
[梵名] アスリー
[梵名表記] asurī

●梵名アスリーは、「アスラ女」の意。
●阿修羅の妃。

57.迦楼羅王

[読み] かるらおう
[梵名] ガルダ
[梵名表記] garuḍa

●梵名ガルダは、「鳥神の名」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの鳥神ガルダ、金翅鳥、鳥の王。
●ヴィシュヌもしくはその化身のクリシュナを背に飛ぶ。
●八部衆の一。

58.迦楼羅女

[読み] かるらにょ
[梵名] ガルディー
[梵名表記] garuḍī

●梵名ガルディーは、「牝のガルダ」の意。
●迦楼羅の妃。

59.鳩槃荼

[読み] くはんだ
[梵名] クムバーンダ
[梵名表記] kumbhāṇḍa

●梵名クムバーンダは、「(瓶のような陰嚢をもつ)悪鬼」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの鬼神集団カバンダ。
●興福寺の八部衆にみられる。

60.鳩槃荼女

[読み] くはんだにょ
[梵名] クムバーンダカー
[梵名表記] kumbhāṇḍakā

●梵名クムバーンダカーは、「女悪鬼」の意。
●鳩槃荼の妃。

61.羅刹童子

[読み] らせつどうじ
[梵名] ラークシャサクマーラ
[梵名表記] rākṣasakumāra

●梵名ラークシャサ・クマーラは、「悪鬼の児」「羅刹の童子」の意。
●羅刹天の眷属。

62.羅刹童女

[読み] らせつどうにょ
[梵名] ラークシャサクマーリー
[梵名表記] rākṣasakumārī

●梵名ラークシャサ・クマーリーは、「悪鬼の女児」「羅刹の童女」の意。
●羅刹天の眷属。

下部(西)
1.涅哩帝王

[読み] ねいりちおう
[梵名] ニルリティ
[梵名表記] nirṛti

●梵名ニルリティは、「死」「死霊」「死の女神(西南の守護神)」の意。
●羅刹天、四方天の一で西南方を守る、十二天の一。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神ラークシャサ。

2.羅刹女

[読み] らせつにょ
[梵名] ラークシャシー
[梵名表記] rākṣasī

●梵名ラークシャシーは、「悪鬼女」「羅刹女」の意。
●羅刹天の眷属。

3.羅刹

[読み] らせつ
[梵名] ラークシャサ
[梵名表記] rākṣasa

●梵名ラークシャサは、「悪鬼」「羅刹」の意。
●羅刹天の眷属。

4.大自在

[読み] だいじざい
[梵名] マヘーシュヴァラ
[梵名表記] maheśvara

●梵名マハー・イーシュヴァラは、「大いなる自在の(威神力をもつ)者」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神シヴァ。

5.烏摩妃

[読み] うまひ
[梵名] ウマー
[梵名表記] umā

●梵名ウマーは、「安楽」「破戒母」「シヴァの妃」の意。
●シヴァ神の妃。

6.梵天女

[読み] ぼんてんにょ
[梵名] ブラーフミー
[梵名表記] brāhmī

●梵名ブラーフミーは、「ブラフマンの妃」の意。
●梵天の妃。

7.帝釈女

[読み] たいしゃくにょ
[梵名] シャクラーニ
[梵名表記] śakrāṇi

●梵名シャクラー二は、「帝釈の妃」の意。
●帝釈天の妃。

8.鳩摩利

[読み] くまり
[梵名] クマーリー
[梵名表記] kumārī

●梵名クマーリーは、「クマーラの妃」の意。
●鳩摩羅天の妃、七母女天の一。

9.遮文荼

[読み] しゃもんだ
[梵名] チャームンダー
[梵名表記] cāmuṇḍā

●梵名チャームンダーは、「ドゥルガーの一形相」の意。
●七母女天の筆頭、猪頭身。

10.摩拏赦

[読み] まぬしゃ
[梵名] マヌシュヤ
[梵名表記] manuṣya

●梵名マヌシュヤは、「人間」「男」「夫」の意。
●人間(界)の男。

11.摩拏赦女

[読み] まぬしゃにょ
[梵名] マヌシュヤー
[梵名表記] manuṣyā

●梵名マヌシュヤーは、「女」「夫人」の意。
●人間(界)の女。

12.水曜

[読み] すいよう
[梵名] ブダ
[梵名表記] budha

●梵名ブダは、「智者」「水星」の意。
●九曜の一。

13.土曜

[読み] どよう
[梵名] シャニ
[梵名表記] śani

●梵名シャニは、「土星」の意。
●九曜の一。

14.月曜

[読み] げつよう
[梵名] ソーマ
[梵名表記] soma

●梵名ソーマは、「月」「月曜」「月光」「ソーマ酒」の意。
●九曜の一。

15.(天)秤宮

[読み] びょうぐう
[梵名] トゥラー
[梵名表記] tulā

●梵名トゥラーは、原意で「秤」「重量」、宮の名で「天秤宮」の意。
●十二宮の一、てんびん座。

16.弓宮

[読み] きゅうぐう
[梵名] ダヌ
[梵名表記] dhanu

●梵名ダヌは、「弓」の意。
●十二宮の一、いて座。

17.蝎宮

[読み] かつぐう
[梵名] ヴリシュチカ
[梵名表記] vṛścika

●梵名ヴリシュチカは、「さそり」「さそり座」の意。
●十二宮の一、さそり座。

18.斗宿

[読み] としゅく
[梵名] ウッタラーシャーダー
[梵名表記] uttarāṣāḍhā

●梵名ウッタラ・アーシャーダーは、星宿の名で「斗(宿)」「北魚(宿)」の意。
●二十八宿の西方白虎七星の一。

19.牛宿

[読み] ごしゅく
[梵名] アビジット
[梵名表記] abhijit

●梵名アビジットは、星宿の名で「牛(宿)」「無容(宿)」の意。
●二十八宿の西方白虎七星の一。

20.女宿

[読み] にょしゅく
[梵名] シュラヴァナー
[梵名表記] śravaṇā

●梵名シュラヴァナーは、星宿の名で「耳聡(宿)」「牛(宿)」の意。
●二十八宿の西方白虎七星の一。

21.箕宿

[読み] きしゅく
[梵名] プールヴァーシャーダー
[梵名表記] pūrvāṣāḍhā

●梵名プールヴァ・アーシャーダーは、星宿の名で「箕(宿)」「前魚(宿)」の意。
●二十八宿の西方白虎七星の一。

22.尾宿

[読み] びしゅく
[梵名] ムーラ
[梵名表記] mūla

●梵名ムーラは、「根本」「つけ根」「基底」「本源」「尾」の意。
●二十八宿の西方白虎七星の一。

23.心宿

[読み] しんしゅく
[梵名] ジュイェーシュター
[梵名表記] jyeṣṭhā

●梵名ジュイェーシュターは、「最年長の妻」「尊長」、星宿の名で「心(宿)」の意。
●二十八宿の西方白虎七星の一。

24.房宿

[読み] ぼうしゅく
[梵名] アヌラーダー
[梵名表記] anurādhā

●梵名アヌラーダーは、星宿の名で「房(宿)」「悦可(宿)」の意。
●二十八宿の西方白虎七星の一。

25.水天眷属

[読み] すいてんけんぞく
[梵名] ヴァルナパリヴァーラ
[梵名表記] varuṇaparivāra

●梵名ヴァルナ・パリヴァーラは、「ヴァルナの眷属」の意。
●水天の眷属。

26.水天

[読み] すいてん
[梵名] ヴァルナ
[梵名表記] varuṇa

●梵名ヴァルナは、「水あるいは大洋の神の名」「水神」「水天」「四大海神」の意。
●もともとはヒンドゥーの神ヴァルナ、仏教の護法神として西方を守る、十二天の一。

27.難陀龍王

[読み] なんだりゅうおう
[梵名] ナンダ
[梵名表記] nanda

●梵名ナンダは、龍王の名「難陀」、原意は「歓喜」「幸福」の意。
●八大龍王の一、二十八部衆の一。
●密教の請雨祈祷の際によく祀り拝まれる龍神。

28.跋難陀龍王

[読み] うはなんだりゅうおう
[梵名] ウパナンダ
[梵名表記] upananda

●梵名ウパナンダは、龍王の名「和難」「跋難陀」の意。
●八大龍王の一、難陀龍王の弟。

29.対面天

[読み] たいめんてん
[梵名] アビムカ
[梵名表記] abhimukha

●梵名アビムカは、「対面している」「対向している」「現在前」の意。
●仏教に導き難い衆生に対面し、ときに威嚇し、ときに喰らい尽くす。難波天とともに法門を守る。

30.難破天

[読み] なんぱてん
[梵名] ドゥルダルシャ
[梵名表記] durdharṣa

●梵名ドゥルダルシャは、「近寄りがたい」「不屈」「不可侵」の意。
●『大日経』では不可越という。威光によって近寄りがたく、仏法を破ることを許さない役割を担い仏法の門を守護する。

31.毘楼博叉天王

[読み] びるはくしゃてんのう
[梵名] ヴィルーパークシャ
[梵名表記] virūpākṣa

●梵名ヴィルーパ・アクシャは、「多種の眼(をもつ者)」「不具合な眼(をもつ者)」「尋常ではない特殊な眼(をもつ者)」「広目」の意。
●四天王の一の広目天、西方を守る、二十八部衆の一。

32.水天

[読み] すいてん
[梵名] ヴァルナ
[梵名表記] varuṇa

●梵名ヴァルナは、「水あるいは大洋の神の名」「水神」「水天」「四大海神」の意。
●もともとはヒンドゥーの神ヴァルナ、仏教の護法神として西方を守る、十二天の一。

33.水天妃

[読み] すいてんひ
[梵名] ヴァルナニー
[梵名表記] varuṇanī

●梵名ヴァルナニーは、「ヴァルナの妃」の意。
●水天の妃。

34.水天妃眷属

[読み] すいてんひけんぞく
[梵名] ヴァルナーパリヴァーラ
[梵名表記] varuṇāparivāra

●梵名ヴァルナー・パリヴァーラは、「ヴァルナの妃の眷属」の意。
●水天妃の眷属。

35.那羅延天

[読み] ならえんてん
[梵名] ナーラーヤナ
[梵名表記] nārāyaṇa

●梵名ナーラーヤナは、原意で「原人神」「人種神」、音訳で「那羅延」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神ビシュヌの化身ナーラーヤナ(=クリシュナ)。
●二十八部衆の一。

36.那羅延天后

[読み] ならえんてんこう
[梵名] ナーラーヤニー
[梵名表記] nārāyaṇī

●梵名ナーラーヤ二ーは、「ナーラーヤナの妃」の意。
●那羅延天の妃、ヒンドゥーの神ラクシュミー。

37.弁才天

[読み] べんざいてん
[梵名] サラスヴァティー
[梵名表記] sarasvatī

●梵名サラスヴァティーは、原意で「池の多い地方」「海に注ぐ大河の名」「神聖な川の名」「雄弁」「天上の声」「弁才をもつ女神」「弁天」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの女神サラスヴァティー。
●音楽神、福徳神、学芸神、戦勝神など幅広い性格をもつ。

38.鳩摩羅天

[読み] くまらてん
[梵名] クマーラ
[梵名表記] kumāra

●梵名クマーラは、「赤児」「童子」「少年」「子息」の意。
●起源はヒンドゥーの神スカンダ、大自在天(シヴァ神)の息子とされる。
●名のクマーラから無邪気・無執着の徳をもつといわれる。
●孔雀に乗る、韋駄天と同一にみられる。

39.月天

[読み] がってん
[梵名] チャンドラ
[梵名表記] candra

●梵名チャンドラは、「月」「月光」「月神」「月天」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神チャンドラ、十二天の一。

40.月天女

[読み] がってんにょ
[梵名] チャンドラー
[梵名表記] candrā

●梵名チャンドラーは、「チャンドラの妃」の意。
●月天の妃。

41.鼓天

[読み] こてん
[梵名] ヴァードヤデーヴァター
[梵名表記] vādyadevatā

●梵名ヴァードヤ・デーヴァターは、「楽器もつ女天」の意。
●鼓をもち奏でる尊、月天の眷属。

42.歌天

[読み] かてん
[梵名] ギーターデーヴァター
[梵名表記] gītādevatā

●梵名ギーター・デーヴァターは、「歌を歌う女天」「聖歌を讃頌する女天」の意。
●横笛をもち奏でる尊、月天の眷属。

43.歌天女

[読み] かてんにょ
[梵名] ギーターデーヴァター
[梵名表記] gītādevatā

●梵名ギーター・デーヴァターは、歌天に同じ。
●篳篥をもち奏でる尊、月天の眷属。

44.楽天

[読み] がくてん
[梵名] ヴァードヤデーヴァター
[梵名表記] vādyadevatā

●梵名ヴァードヤ・デーヴァターは、鼓天に同じ。
●鈸(小さなシンバル)をもち打つ尊、月天の眷属。

45.風天妃眷属

[読み] ふうてんひけんぞく
[梵名] ヴァーユヴィーデーヴァター
[梵名表記] vāyvīdevatā

●梵名ヴァーユヴィー・デーヴァターは、「ヴァーユの妃の女天(眷属)」の意。
●風天妃の眷属。

46.風天妃

[読み] ふうてんひ
[梵名] ヴァーユヴィー
[梵名表記] vāyvī

●梵名ヴァーユヴィーは、「ヴァーユの妃」の意。
●風天の妃(眷属)。

47.風天童子

[読み] ふうてんどうじ
[梵名] ヴァーユクマーラ
[梵名表記] vāyukumāra

●梵名ヴァーユ・クマーラは、「ヴァーユの児」の意。
●風天の子(眷属)。

48.風天童子

[読み] ふうてんどうじ
[梵名] ヴァーユクマーラ
[梵名表記] vāyukumāra

●梵名ヴァーユ・クマーラは、「ヴァーユの児」の意。
●風天の子(眷属)。

左方(北)
1.風天

[読み] ふうてん
[梵名] ヴァーユ
[梵名表記] vāyu

●梵名ヴァーユは、「風」「風神」「風天」の意。
●四方天の一で西北方を守る、十二天の一。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神ヴァーユ。

2.風天童子

[読み] ふうてんどうじ
[梵名] ヴァーユクマーラ
[梵名表記] vāyukumāra

●梵名ヴァーユ・クマーラは、「ヴァーユの児」の意。
●風天の子(眷属)。

3.風天童子

[読み] ふうてんどうじ
[梵名] ヴァーユクマーラ
[梵名表記] vāyukumāra

●梵名ヴァーユ・クマーラは、「ヴァーユの児」の意。
●風天の子(眷属)。

4.光音天

[読み] こうおんてん
[梵名] アーバースヴァラ
[梵名表記] ābhāsvara

●梵名アーバー・スヴァラは、「光明による音声(をもつ者)」「光音(天)」の意。
●六道のうち、欲を離れた清浄な物質のみの天上界(十八天)のうちの第六天(第二静慮、二禅の三天の第三天)。
●この天においては音・声がなく、音・声の代りに口から光明を発して音声の作用とすることから光音天という。

5.光音天女

[読み] こうおんてんにょ
[梵名] アーバースヴァラー
[梵名表記] ābhāsvarā

●梵名アーバー・スヴァラーは、「アーバースヴァラの妃」の意。
●光音天の妃。

6.光音天女

[読み] こうおんてんにょ
[梵名] アーバースヴァラー
[梵名表記] ābhāsvarā

●梵名アーバー・スヴァラーは、「アーバースヴァラの妃」の意。
●光音天の妃。

7.大光音天

[読み] だいこうおんてん
[梵名] ブリハッダーバースヴァラ
[梵名表記] bṛhadābhāsvara

●梵名ブリハッド・アーバー・スヴァラは、「広大な光音(天)」の意。
●光音天のうち、光明による音声が特に広大な尊。

8.大光音天女

[読み] だいこうおんてんにょ
[梵名] ブリハッダーバースヴァラー
[梵名表記] bṛhadābhāsvarā

●梵名ブリハッド・アーバー・スヴァラーは、「ブリハッドアーバースヴァラの妃」の意。
●大光音天の妃。

9.大光音天女

[読み] だいこうおんてんにょ
[梵名] ブリハッダーバースヴァラー
[梵名表記] bṛhadābhāsvarā

●梵名ブリハッド・アーバー・スヴァラーは、「ブリハッドアーバースヴァラの妃」の意。
●大光音天の妃。

10.兜卒天

[読み] とそつてん
[梵名] トゥシタ
[梵名表記] tuṣitī

●梵名トゥシタは、原意で「歓喜」「満足」「欣快」「(色・声・香・味・触の五欲で)満足が生じる欲処」の意、音訳で「兜卒」。
●六道のうち、天上界で最も人間界に近い欲界(六欲天)のうちの第四天。
●その内院は弥勒菩薩の浄土。

11.兜卒天女

[読み] とそつてんにょ
[梵名] トゥシティー
[梵名表記] tuṣitī

●梵名トゥシティーは、「トゥシタの妃」の意。
●兜卒天の妃。

12.兜卒天女

[読み] とそつてんにょ
[梵名] トゥシティー
[梵名表記] tuṣitī

●梵名トゥシティーは、「トゥシタの妃」の意。
●兜卒天の妃。

13.他化自在天

[読み] たげじざいてん
[梵名] パラニルミタヴァシャヴァルティン
[梵名表記] paranirmitavaśavartin

●梵名パラ・ニルミタ・ヴァシャ・ヴァルティンは、「他によって変じられること自在」の意。
●六欲天のうち最上の第六天。
●他が作り出した快楽・欲楽を自由に己の快楽とすることから、他化自在天という。
●釈尊が悟りを開くときに成道を妨害しようとした天魔にあたるが、密教では成道の楽しみを享受する境地を尊格化してこの尊とした。
●手に持つ弓と矢は、獲物である快楽や欲楽を自在に獲得することを意味している。

14.他化自在天女

[読み] たげじざいてんにょ
[梵名] パラニルミタヴァシャヴァルティニー
[梵名表記] paranirmitavaśavartinī

●梵名パラ・ニルミタ・ヴァシャ・ヴァルティニーは、「パラニルミタヴァシャヴァルティンの妃」の意。
●他化自在天の妃。

15.他化自在天女

[読み] たげじざいてんにょ
[梵名] パラニルミタヴァシャヴァルティニー
[梵名表記] paranirmitavaśavartinī

●梵名パラ・ニルミタ・ヴァシャ・ヴァルティニーは、「パラニルミタヴァシャヴァルティンの妃」の意。
●他化自在天の妃。

16.持鬘天

[読み] じまんてん
[梵名] マーラーダラ
[梵名表記] mālādhara

●梵名マーラー・ダラは、「華鬘をもつ者」の意。
●他化自在天の眷属。

17.持鬘天女

[読み] じまんてんにょ
[梵名] マーラーダリー
[梵名表記] mālādharī

●梵名マーラー・ダリーは、「マーラーダラの妃」の意。
●持鬘天の妃。

18.持鬘天女

[読み] じまんてんにょ
[梵名] マーラーダリー
[梵名表記] mālādharī

●梵名マーラー・ダリーは、「マーラーダラの妃」の意。
●持鬘天の妃。

19.成就持明仙

[読み] じょうじゅじみょうせん
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara

●梵名シッダ・ヴィドヤー・ダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。

20.成就持明仙女

[読み] じょうじゅじみょうせんにょ
[梵名] シッダヴィドヤーダリー
[梵名表記] siddhavidyādharī

●梵名シッダ・ヴィドヤー・ダリーは、「シッダヴィドヤーダラの妃」の意。
●成就持明仙の妃。

21.成就持明仙女

[読み] じょうじゅじみょうせんにょ
[梵名] シッダヴィドヤーダリー
[梵名表記] siddhavidyādharī

●梵名シッダ・ヴィドヤー・ダリーは、「シッダヴィドヤーダラの妃」の意。
●成就持明仙の妃。

22.摩睺羅迦

[読み] まごらが
[梵名] マホーラガ
[梵名表記] mahoraga

●梵名マハー・ウラガは、「大蛇」「大龍」「身体は人間・首は大蛇の獣」の意。
●仏教の護法神となったインドの鬼神、帝釈天の眷属、緊那羅とともに音楽の神。

23.摩睺羅迦女

[読み] まごらがにょ
[梵名] マホーラギー
[梵名表記] mahoragī

●梵名マハー・ウラギーは、「マホーラガの妃」の意。
●摩睺羅迦の妃。

24.摩睺羅迦女

[読み] まごらがにょ
[梵名] マホーラギー
[梵名表記] mahoragī

●梵名マハー・ウラギーは、「マホーラガの妃」の意。
●摩睺羅迦の妃。

25.緊那羅

[読み] きんなら
[梵名] キムナラ
[梵名表記] kiṃnara

●梵名キムナラは、「半身半獣」「人(であって)非人(人でない者)」「緊那羅」の意。
●仏教の護法神となったインドの鬼神、帝釈天の眷属、音楽の神。

26.緊那羅女

[読み] きんならにょ
[梵名] キムナリー
[梵名表記] kiṃnarī

●梵名キムナリーは、「キムナラの妃」の意。
●緊那羅の妃。

27.歌天

[読み] かてん
[梵名] ギーターデーヴァター
[梵名表記] gītādevatā

●梵名ギーター・デーヴァターは、「歌を歌う女天」「聖歌を讃頌する女天」の意。
●横笛をもち奏でる尊、月天の眷属。

28.歌天

[読み] かてん
[梵名] ギーターデーヴァター
[梵名表記] gītādevatā

●梵名ギーター・デーヴァターは、「歌を歌う女天」「聖歌を讃頌する女天」の意。
●横笛をもち奏でる尊、月天の眷属。

29.楽天

[読み] がくてん
[梵名] ヴァードヤデーヴァター
[梵名表記] vādyadevatā

●梵名ヴァードヤ・デーヴァターは、鼓天に同じ。
●鈸(小さなシンバル)をもち打つ尊、月天の眷属。

30.帝釈天

[読み] たいしゃくてん
[梵名] シャクラ
[梵名表記] śakra

●梵名シャクラは、「強き者(インドラ)」「帝釈天(主)」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神インドラ、東方を守る。
●忉利天(三十三天)の喜見城天に住むといわれる、八方天、十二天の一。

31.帝釈后

[読み] たいしゃくこう
[梵名] インドラーニー
[梵名表記] indrānī

●梵名インドラーニーは、「インドラの妃の名」の意。
●帝釈天の妃。

32.俱肥羅天

[読み] くびらてん
[梵名] クベーラ
[梵名表記] kubera

●梵名クベーラは、「富の神」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神クベーラ、財宝の守護神。

33.俱肥羅天女

[読み] くびらてんにょ
[梵名] クベーリー
[梵名表記] kuberī

●梵名クベーリーは、「クベーラの妃」の意。
●俱肥羅天の妃。

34.難陀龍王

[読み] なんだりゅうおう
[梵名] ナンダ
[梵名表記] nanda

●梵名ナンダは、龍王の名「難陀」、原意は「歓喜」「幸福」の意。
●八大龍王の一、二十八部衆の一。
●密教の請雨祈祷の際によく祀り拝まれる龍神。

35.烏波難陀龍王

[読み] うはなんだりゅうおう
[梵名] ウパナンダ
[梵名表記] upananda

●梵名ウパナンダは、龍王の名「和難」「跋難陀」の意。
●八大龍王の一、難陀龍王の弟。

36.毘沙門天

[読み] びしゃもんてん
[梵名] ヴァイシュラヴァナ
[梵名表記] vaiśravaṇa

●梵名ヴァイシュラヴァナは、「多(く)聞(く者)」、音訳で「毘沙門」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神ヴァイシュラヴァナ(クベーラを前身とする)。
●別名、四天王の多聞天。
●北方を守る善神、十二天の一、二十八部衆の一。

37.成就持明仙

[読み] じょうじゅじみょうせん
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara

●梵名シッダ・ヴィドヤー・ダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。

38.成就持明仙女

[読み] じょうじゅじみょうせんにょ
[梵名] シッダヴィドヤーダリー
[梵名表記] siddhavidyādharī

●梵名シッダ・ヴィドヤー・ダリーは、「シッダヴィドヤーダラの妃」の意。
●成就持明仙の妃。

39.虚宿

[読み] きょしゅく
[梵名] ダニシュター
[梵名表記] dhaniṣṭhā

●梵名ダニシュターは、「非常に富んだ」「貪りによって財をなした」の意、星宿の名で「貪財(宿)」「虚(宿)」。
●二十八宿の北方玄武七星の一。

40.危宿

[読み] きしゅく
[梵名] シャタビシャー
[梵名表記] śatabhiṣā

●梵名シャタ・ビシャーは、星宿の名で「百毒(宿)」「危(宿)」の意。
●二十八宿の北方玄武七星の一。

41.室宿

[読み] しつしゅく
[梵名] プールヴァバドラパダー
[梵名表記] pūrvabhadrapadā

●梵名プールヴァ・バドラ・パダーは、原意で「以前の賢い歩み(足跡)」、星宿の名で「前賢迹(宿)」「室(宿)」の意。
●二十八宿の北方玄武七星の一。

42.奎宿

[読み] けいしゅく
[梵名] レーヴァティー
[梵名表記] revatī

●梵名レーヴァティーは、原意で「牝牛」「大水」、星宿の名で「流潅(宿)」「奎(宿)」の意。
●二十八宿の北方玄武七星の一。

43.壁宿

[読み] へきしゅく
[梵名] ウッタラヴァバドラパダー
[梵名表記] uttarabhadrapadā

●梵名ウッタラ・ヴァバドラ・パダーは、原意で「北の賢い歩み(足跡)」、星宿の名で「北賢迹(宿)」「壁(宿)」の意。
●二十八宿の北方玄武七星の一。

44.婁宿

[読み] ろうしゅく
[梵名] アシュヴィニー
[梵名表記] aśvinī

●梵名アシュヴィ二ーは、原意で「馬師」、星宿の名で「婁(宿)」の意。
●二十八宿の北方玄武七星の一。

45.胃宿

[読み] いしゅく
[梵名] バラニー
[梵名表記] bharaṇī

●梵名バラ二ーは、原意で「養うこと」「得ること」「資具」、星宿の名で「長息(宿)」「胃(宿)」の意。
●二十八宿の北方玄武七星の一。

46.少女宮

[読み] にょうにょぐう
[梵名] カニヤー
[梵名表記] kanyā

●梵名カニヤーは、原意で「乙女」「少女」、宮の名で「少女(宮)」の意。
●十二宮の一、おとめ座。

47.(巨)蟹宮

[読み] かいぐう
[梵名] カルカターカ
[梵名表記] karkaṭāka

●梵名カルカターカは、原意で「蟹」、宮の名で「巨蟹(宮)」の意。
●十二宮の一、かに座。

48.獅子宮

[読み] ししぐう
[梵名] シンハ
[梵名表記] siṃha

●梵名シンハは、原意で「獅子」「ライオン」、宮の名で「獅子(宮)」「師子(宮)」の意。
●十二宮の一、しし座。

49.金曜

[読み] きんよう
[梵名] シュクラ
[梵名表記] śukra

●梵名シュクラは、原意で「まばゆいばかりの」「輝く」「(擬人化された)金星」、九曜の名で「太白」の意。
●九曜の一。

50.戦鬼

[読み] せんき
[梵名] ムリダユッダージブータ
[梵名表記] mṛdhayuddhājibhūta

●梵名ムリダ・ユッダ・アージ・ブータは、原意で「戦闘の鬼類」の意。
●日天の眷属といわれる。

51.毘那夜迦

[読み] びなやか
[梵名] ヴィナーヤカ
[梵名表記] vināyaka

●梵名ヴィナーヤカは、原意で「案内者」「指導者」「(障害の)除去者」「善導」の意。
●大自在天(シヴァ神)の集団を率いるヒンドゥーの神ヴィナーヤキャ、頭部が象である(ガネーシャ)。
●威力、福徳などを具え、象頭人身の男女が抱擁する尊像は秘仏、歓喜天・聖天。

52.摩訶迦羅

[読み] まかから
[梵名] マハーカーラ
[梵名表記] mahākāla

●梵名マハー・カーラは、「大いなる黒(色の)」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの破壊神マハーカーラ、シヴァの一形相。
●転じて大黒天。
●身は黒色、頭蓋骨と蛇を身にまとい、人頭の毛と羊の角を握り、両手で象の皮を背中に羽織るという恐ろしい姿。
●もともとヒンズーの神として破壊を司っていたが、仏教に取り入れられ、戦闘の神、財福の神、冥界の神の性格が付与された。

53.伊舎那天后

[読み] いしゃなてんこう
[梵名] イーシャー
[梵名表記] īśānī

●梵名イーシャニーは、「イーシャーナの妃」の意。
●伊舎那天の妃。
●ヒンドゥーの神ウマー(パールヴァティー)といわれる。