[読み] いしゃなてん
[梵名] イーシャーナ
[梵名表記] īśāna
●梵名イーシャーナは、音訳で「伊舎那(天)」「支配者」「自在者」の意。
●四方天の一で東北方を守る尊。
●十二天の一。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神シヴァもしくはルドラともいわれる。
●血を満たした杯と頭蓋骨の瓔珞を首から下げ、自然の暴威を司り、鬼門の方位を護る。
●喜面天と常酔天、その他四天を従える。
[読み] じょうすいてん
[梵名] サダーマッタ
[梵名表記] sadāmatta
●梵名サダー・マッタは、「常に(三毒の酒に)酔っている者」「常に驕れる者」の意。
●伊舎那天の眷属。
[読み] きめんてん
[梵名] ナンディームカ
[梵名表記] nandīmukha
●梵名ナンディー・ムカは、「喜びの面相(をもつ者)」「息子の顔(をした者)」の意。
●伊舎那天の子、眷属。
[読み] きしゅてん
[梵名] カロータパーニ
[梵名表記] karoṭapāṇi
●梵名カロータ・パーニは、「鉢器を手にもつ者」「頭蓋を手にもつ者」の意。
●血を頭蓋に入れて飲む伊舎那天の眷属とみられる。
[読み] けんろうしん
[梵名] ダラニーダラ
[梵名表記] dharaṇīdhara
●梵名ダラニー・ダラは、「大地を支え持す者」の意。
●大地の堅固なるを守護する尊。
●もとはヒンドゥーの女神プリティヴィーだが、密教では男と一対にする。
●十二天の一の地天と同一視される。
[読み] ひそうてん
[梵名] ナイヴァサムジュニャーヤタナ
[梵名表記] naivasaṃjñāyatana
●梵名ナイヴァ・サムジュニャー・アーヤタナは、「全く意識も(無意識も)ない領域」の意。
●四無色天の第4天、非想非非想処(天)ともいう。
●四無色天とは、欲望も物質も超越した精神作用のみの境地を仏格化したもの。
●この非想天を有頂天ともいい、四禅定(非想天・無所有処天・空無辺処・識無辺処)の中で最高の境地とする。
●色心不二(目で見ることのできる物質<色>と、目に見えないが存在する<心>とが一体という意味)の立場から楼閣の形で表わされ、その中の三昧の境地に入っている尊。
[読み] むしょうしょてん
[梵名] アーキンチャヌヤーヤタナ
[梵名表記] ākiñcanyāyatana
●梵名アーキンチャヌヤ・アーヤタナは、「全く存在するものがない領域」の意。
●四無色天の第3天。
●「空」の無辺なるを観じ、さらに「識」も無辺のゆえに所縁ともに所有なしと観じ、この境地において何も存在しないと達観した境地を仏格化した尊。
[読み] くうむへんしょてん
[梵名] アーカーシャーナントゥヤーヤタナ
[梵名表記] ākāśaanantyāyatana
●梵名アーカーシャ・アナントゥヤ・アーヤタナは、「虚空の(ように)無限の領域」の意。
●無色界の第1天。
●<色>=物質が存在しないと観じる「空」の無限の境地を仏格化した尊。
[読み] しきむへんしょてん
[梵名] ヴィジュニャーナーナントゥヤーヤタナ
[梵名表記] vijñānānantyāyatana
●梵名ヴィジュニャーナ・アナントゥヤ・アーヤタナは、「識の(ように)無限の領域」の意。
●無色界の第2天。
●内なる「識」=認識のはたらきを観じて、その無辺なるを達観する三昧の境地を仏格化した尊。
[読み] にってんこう
[梵名] アーディトゥヤパリヴァーラー
[梵名表記] ādityaparivārā
●梵名アーディトゥヤ・パリヴァーラーは、「太陽(神群)の女眷属」の意。
●日天の妃。
[読み] にってん
[梵名] アーディトヤ
[梵名表記] āditya
●梵名アーディトヤは、「太陽(神群)」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの太陽神スールヤはその子、十二天の一。
[読み] たいしゃくてん
[梵名] シャクラ
[梵名表記] śakra
●梵名シャクラは、「強き者(インドラ)」「帝釈天(主)」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神インドラ、東方を守る。
●忉利天(三十三天)の喜見城天に住むといわれる、八方天、十二天の一。
[読み] じこくてん
[梵名] ドリタラーシュトラ
[梵名表記] dhṛtarāṣṭra
●梵名ドリタラー・シュトラは、「国(土)を奉持する者」の意。
●四天王の一、東方を守る護法天、帝釈天の配下。
[読み] (だい)ぼんてん
[梵名] ブラフマン
[梵名表記] brahman
●梵名ブラフマンは、「宇宙の創造主」「大我」「最高神ブラフマン」「梵天」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの宇宙創造神ブラフマン、二十八部衆の一。
[読み] ぼうしゅく
[梵名] クリッティカー
[梵名表記] kṛttikā
●梵名クリッティカーは、原意で「皮製の衣服を着る者」「名称」、星宿の名で「昴(スバル)」の意。
●二十八宿の東方青竜七星の一。
[読み] りゅうしゅく
[梵名] アーシュレーシャ
[梵名表記] āśleṣa
●梵名アーシュレーシャは、原意で「密着」「抱擁」、星宿の名で「柳宿」の意。
●二十八宿の東方青竜七星の一。
[読み] せいしゅく
[梵名] プナルヴァス
[梵名表記] punarvasu
●梵名プナル・ヴァスは、原意で「財を取り戻す」「増財」、星宿の名で「井宿」の意。
●二十八宿の東方青竜七星の一。
[読み] なんにょぐう
[梵名] ミトゥナ
[梵名表記] mithuna
●梵名ミトゥナは、原意で「一対の」「雄雌の」「夫婦」「双子」「男女」、宮の名で「男女宮」の意。
●十二宮の一、ふたご座、双子宮、夫婦宮の別称。
[読み] なんにょぐう
[梵名] ミトゥナ
[梵名表記] mithuna
●梵名ミトゥナは、原意で「一対の」「雄雌の」「夫婦」「双子」「男女」、宮の名で「男女宮」の意。
●十二宮の一、ふたご座、双子宮、夫婦宮の別称。
[読み] えいせい
[梵名] ケートゥ
[梵名表記] ketu
●梵名ケートゥは、原意で「光輝」「標」「主長」「彗星」「流星」、宮の名で「計都星」「彗星」「流星」の意。
●ケートゥは、日蝕・月蝕と深い関係のある月の交点(黄道と白道の交点)のうちの降交点。
●九曜の一、計都星の別称。
[読み] りゅうせい
[梵名] ニルガータケートゥ
[梵名表記] nirghātaketu
●梵名ニルガータ・ケートゥは、原意で「疾風のような彗星」「旋風のような計都星」、宮の名で「流星」の意。
●九曜の一、計都星の別称。
[読み] ばすせん
[梵名] ヴァス
[梵名表記] vasu
※虚空蔵院に前出、ここでは火天の眷属
●梵名ヴァスは、「富・財」の意、音訳で「婆藪(天)」、天部の聖仙の名。
●千手千眼観自在菩薩の眷属である二十八部衆の一人、聖仙ヴァシシュタ。
●仏教に帰依した火天の眷属、バラモン仙(五仙人)の一人。
●ヴェーダ賛歌の作者といわれる。
●吉祥天の兄といわれる。
●ここでは千手千眼観自在菩薩の侍者。
[読み] かてん
[梵名] アグニ
[梵名表記] agni
●梵名アグニは、「火(神)」「火天」の意。
●四方天の一で東南の隅を守る、八方天・十二天。
●ヒンドゥーの神アグニが仏教に採り入れられて護法神となった。
●天上では太陽、中空では稲妻、地上では祭火など、世界に遍在する。
●家の火・森の火、また心中の怒りの炎・思想の火・霊感の火などとして存在すると考えられた。
●人間や動物の体内では食物の消化作用として存在し、栄養を全身に行きわたらせて健康をもたらし、ひいては子孫繁栄や財産(家畜)の増大をもたらすとされる。
[読み] あけいらせん
[梵名] アンギラス
[梵名表記] aṅgiras
●梵名アンギラスは、原意で「神と人とをつなぐ使者」「具力」の意。
●火天の眷属。
●仏教に帰依し火天の眷属となったバラモン仙(五仙人)の一人。
●リグヴェーダ賛歌の作詞者といわれる。
[読み] くどん
[梵名] ガウタマ
[梵名表記] gautama
●梵名ガウタマは、原意で「種」「牛糞種」「泥土種」「純淑」、聖仙の名「瞿曇」の意。
●火天の眷属。
●仏教に帰依し火天の眷属となったバラモン仙(五仙人)の一人。
[読み] じざいてんにょ
[梵名] ラウドリー
[梵名表記] raudrī
●梵名ラウドリーは、原意で「(ルドラのように)恐ろしい、勇猛な女」、護法神の名「ルドラの妃」の意。
●焔魔天の眷属、七母女天の一、ヒンドゥーのルドラ神の妃。
[読み] びちゅうにょ
[梵名] ヴァイシュナヴィー
[梵名表記] vaiṣṇavī
●梵名ヴァイシュナヴィーは、原意で「ヴィシュヌ神に奉ずる女」「ヴィシュヌの性力」、護法神の名「ヴィシュヌ神の妃」の意。
●焔魔天の眷属、七母女天の一、ヒンドゥーのヴィシュヌ神の妃。
[読み] やまにょ
[梵名] ヤミー
[梵名表記] yamī
●梵名ヤミーは、原意(ヤマ)は「一対の」「双子の」、ヒンドゥーの「死界・下界を支配する死神」「閻魔」、護法神の名「夜摩女」の意。
●焔魔天の眷属、七母女天の一、ヒンドゥーのヤマ神の妹。
[読み] もくよう
[梵名] ブリハスパティ
[梵名表記] bṛhaspati
●梵名ブリハスパティは、ヒンドゥーの神の名、「木星」の意。
●呪文・賛歌の主、木星を司る。
●九曜の一。
[読み] しんしゅく
[梵名] ハスター
[梵名表記] hastā
●梵名ハスターは、原語ハスタは「手」「象の鼻」、女性形のハスターで「軫」(馬車や三味線の先の横木)、星宿の名「軫(宿)」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。
[読み] こつしゅく
[梵名] スヴァーティー
[梵名表記] svātī
●梵名スヴァーティーは、星宿の名「亢(宿)」の意、原語をスヴァ・アティととると、「自己を超えた」「自分以上の」の意、「亢」は「感情が高ぶる」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。
[読み] ちょうしゅく
[梵名] プールヴァパルグニー
[梵名表記] pūrvaphalgunī
●梵名プールヴァ・パルグニーは、星宿の名「張(宿)」「前徳(宿)」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。
[読み] よくしゅく
[梵名] ウッタラパルグニー
[梵名表記] uttaraphalgunī
●梵名ウッタラ・パルグニーは、星宿の名「翼(宿)」「北徳(宿)」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。
[読み] ていしゅく
[梵名] ヴィシャーカー
[梵名表記] viśākhā
●梵名ヴィシャーカーは、星宿の名「氐(宿)」「善格(宿)」の意、原意で「枝分かれした」「熊手」の意。
●二十八宿の南方朱雀七星の一。
[読み] やくしゃじみょう
[梵名] ヤクシャヴィドヤーダラ
[梵名表記] yakṣavidyādhara
●梵名ヤクシャ・ヴィドヤー・ダラは、「ヤクシャの(ように恵みある)明呪をもつ者」の意。
●仏教に取り入れられたヒンドゥーの鬼神ヤクシャ、樹林に棲む精霊。
●子供を食うなどの凶悪な一面があるが、人間にさまざまな恵みをもたらす。
●毘沙門天の眷屬として財宝を守護する。
●八部衆の一。
[読み] やくしゃじみょうにょ
[梵名] ヤクシャヴィドヤーダリー
[梵名表記] yakṣavidyādharī
●梵名ヤクシャヴィドヤーダリーは、「ヤクシャの(ように恵みある)明呪をもつ女」の意。
●薬叉持明に使える女尊。
[読み] やくしゃじみょうにょ
[梵名] ヤクシャヴィドヤーダリー
[梵名表記] yakṣavidyādharī
●梵名ヤクシャヴィドヤーダリーは、「ヤクシャの(ように恵みある)明呪をもつ女」の意。
●薬叉持明に使える女尊。
[読み] ぞうちょうてん
[梵名] ヴィルーダカ
[梵名表記] virūḍhaka
●梵名ヴィルーダカは、「芽を出しはじめた穀物」「増長」「勝生」の意。
●四天王の一、南方を守る、もともとヒンドゥーの神インドラ配下のヴィルーダカ。
●鳩槃荼や餓鬼(死者)を眷属とする。
[読み] なんだりゅうおう
[梵名] ナンダ
[梵名表記] nanda
●梵名ナンダは、龍王の名「難陀」、原意は「歓喜」「幸福」の意。
●八大龍王の一、二十八部衆の一。
●密教の請雨祈祷の際によく祀り拝まれる龍神。
[読み] あしゅら
[梵名] アスラ
[梵名表記] asura
●梵名アスラは、原意で「天帝」「(悪)神族の名」「(悪)魔族」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神アスラ。
●八部衆の一。
[読み] あしゅら
[梵名] アスラ
[梵名表記] asura
●梵名アスラは、原意で「天帝」「(悪)神族の名」「(悪)魔族」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神アスラ。
●八部衆の一。
[読み] えんまてんのう
[梵名] ヤマラージャ
[梵名表記] yamarāja
●梵名ヤマ・ラージャは、「ヤマの王」の意。
●ヤマは、仏教の護法神となったヒンドゥーの死神ヤマ。
●死界・下界を支配し、とくに地獄において亡者の生前の罪業を審判する。
●十二天の一、南方を守る。
●焔魔天、中国・日本では閻魔大王ともいわれる。
[読み] こくあんてんにょ
[梵名] カーララートリー
[梵名表記] kālarātrī
●梵名カーラ・ラートリーは、原意で「人の死する夜」「呪術に通じたバラモン女の名」の意。
●吉祥天の妹、焔魔天の3妃の一人とされる、中夜を司り不吉・災いをもたらす。
●もとはヒンドゥーの女神カーララートリ、シヴァ神の妃ドゥルガーと同一視されたり、ヤマの妹ともされる。
●黒闇后の別称。
[読み] たいせんふくん
[梵名] チトラグプタ
[梵名表記] citragupta
●梵名チトラ・グプタは、「顕著なものを護る者」「驚くべきことを保存する者」の意。
●ヤマの領土において人間の行為を記録する者の名。
●焔魔天の眷属、中国十王思想の太山王(泰山王)。
●十二天の一。
[読み] しきしゅう
[梵名] ムリトゥユガナ
[梵名表記] mṛtyugaṇa
●梵名ムリトゥユ・ガナは、「(擬人化された)死(者)の衆(集り)」の意。
●死後、地獄で焔魔の裁きを受ける死人たち。
[読み] しきしゅう
[梵名] ムリトゥユガナ
[梵名表記] mṛtyugaṇa
●梵名ムリトゥユ・ガナは、「(擬人化された)死(者)の衆(集り)」の意。
●死後、地獄で焔魔の裁きを受ける死人たち。
[読み] だきにしゅう
[梵名] ダーキニー
[梵名表記] ḍākinī
●梵名ダーキニーは、「人肉を食べる鬼女」の意。
●荼吉尼天は、仏教の護法神となったヒンドゥーの鬼女神ダーキニー、人肉を食べる鬼女。
●胎蔵曼荼羅には焔魔天の眷属の奪精鬼として恐ろしい姿で描かれている。
●時代が下るにつれて半裸形から白狐にまたがる女天形へと変化し、日本では稲荷神と混同される。
[読み] だきにしゅう
[梵名] ダーキニー
[梵名表記] ḍākinī
●梵名ダーキニーは、「人肉を食べる鬼女」の意。
●荼吉尼天は、仏教の護法神となったヒンドゥーの鬼女神ダーキニー、人肉を食べる鬼女。
●胎蔵曼荼羅には焔魔天の眷属の奪精鬼として恐ろしい姿で描かれている。
●時代が下るにつれて半裸形から白狐にまたがる女天形へと変化し、日本では稲荷神と混同される。
[読み] だきにしゅう
[梵名] ダーキニー
[梵名表記] ḍākinī
●梵名ダーキニーは、「人肉を食べる鬼女」の意。
●荼吉尼天は、仏教の護法神となったヒンドゥーの鬼女神ダーキニー、人肉を食べる鬼女。
●胎蔵曼荼羅には焔魔天の眷属の奪精鬼として恐ろしい姿で描かれている。
●時代が下るにつれて半裸形から白狐にまたがる女天形へと変化し、日本では稲荷神と混同される。
[読み] じょうじゅじみょうせんしゅう
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara
●梵名シッダヴィドヤーダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。
[読み] じょうじゅじみょうせんしゅう
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara
●梵名シッダヴィドヤーダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。
[読み] じょうじゅじみょうせんしゅう
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara
●梵名シッダヴィドヤーダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。
[読み] じょうじゅじみょうせんしゅう
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara
●梵名シッダヴィドヤーダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。
[読み] あしゅら
[梵名] アスラ
[梵名表記] asura
●梵名アスラは、原意で「天帝」「(悪)神族の名」「(悪)魔族」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神アスラ。
●八部衆の一。
[読み] かるらおう
[梵名] ガルダ
[梵名表記] garuḍa
●梵名ガルダは、「鳥神の名」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの鳥神ガルダ、金翅鳥、鳥の王。
●ヴィシュヌもしくはその化身のクリシュナを背に飛ぶ。
●八部衆の一。
[読み] くはんだ
[梵名] クムバーンダ
[梵名表記] kumbhāṇḍa
●梵名クムバーンダは、「(瓶のような陰嚢をもつ)悪鬼」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの鬼神集団カバンダ。
●興福寺の八部衆にみられる。
[読み] らせつどうにょ
[梵名] ラークシャサクマーリー
[梵名表記] rākṣasakumārī
●梵名ラークシャサ・クマーリーは、「悪鬼の女児」「羅刹の童女」の意。
●羅刹天の眷属。
[読み] ねいりちおう
[梵名] ニルリティ
[梵名表記] nirṛti
●梵名ニルリティは、「死」「死霊」「死の女神(西南の守護神)」の意。
●羅刹天、四方天の一で西南方を守る、十二天の一。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神ラークシャサ。
[読み] だいじざい
[梵名] マヘーシュヴァラ
[梵名表記] maheśvara
●梵名マハー・イーシュヴァラは、「大いなる自在の(威神力をもつ)者」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神シヴァ。
[読み] としゅく
[梵名] ウッタラーシャーダー
[梵名表記] uttarāṣāḍhā
●梵名ウッタラ・アーシャーダーは、星宿の名で「斗(宿)」「北魚(宿)」の意。
●二十八宿の西方白虎七星の一。
[読み] きしゅく
[梵名] プールヴァーシャーダー
[梵名表記] pūrvāṣāḍhā
●梵名プールヴァ・アーシャーダーは、星宿の名で「箕(宿)」「前魚(宿)」の意。
●二十八宿の西方白虎七星の一。
[読み] しんしゅく
[梵名] ジュイェーシュター
[梵名表記] jyeṣṭhā
●梵名ジュイェーシュターは、「最年長の妻」「尊長」、星宿の名で「心(宿)」の意。
●二十八宿の西方白虎七星の一。
[読み] すいてん
[梵名] ヴァルナ
[梵名表記] varuṇa
●梵名ヴァルナは、「水あるいは大洋の神の名」「水神」「水天」「四大海神」の意。
●もともとはヒンドゥーの神ヴァルナ、仏教の護法神として西方を守る、十二天の一。
[読み] なんだりゅうおう
[梵名] ナンダ
[梵名表記] nanda
●梵名ナンダは、龍王の名「難陀」、原意は「歓喜」「幸福」の意。
●八大龍王の一、二十八部衆の一。
●密教の請雨祈祷の際によく祀り拝まれる龍神。
[読み] たいめんてん
[梵名] アビムカ
[梵名表記] abhimukha
●梵名アビムカは、「対面している」「対向している」「現在前」の意。
●仏教に導き難い衆生に対面し、ときに威嚇し、ときに喰らい尽くす。難波天とともに法門を守る。
[読み] なんぱてん
[梵名] ドゥルダルシャ
[梵名表記] durdharṣa
●梵名ドゥルダルシャは、「近寄りがたい」「不屈」「不可侵」の意。
●『大日経』では不可越という。威光によって近寄りがたく、仏法を破ることを許さない役割を担い仏法の門を守護する。
[読み] びるはくしゃてんのう
[梵名] ヴィルーパークシャ
[梵名表記] virūpākṣa
●梵名ヴィルーパ・アクシャは、「多種の眼(をもつ者)」「不具合な眼(をもつ者)」「尋常ではない特殊な眼(をもつ者)」「広目」の意。
●四天王の一の広目天、西方を守る、二十八部衆の一。
[読み] すいてん
[梵名] ヴァルナ
[梵名表記] varuṇa
●梵名ヴァルナは、「水あるいは大洋の神の名」「水神」「水天」「四大海神」の意。
●もともとはヒンドゥーの神ヴァルナ、仏教の護法神として西方を守る、十二天の一。
[読み] すいてんひけんぞく
[梵名] ヴァルナーパリヴァーラ
[梵名表記] varuṇāparivāra
●梵名ヴァルナー・パリヴァーラは、「ヴァルナの妃の眷属」の意。
●水天妃の眷属。
[読み] ならえんてん
[梵名] ナーラーヤナ
[梵名表記] nārāyaṇa
●梵名ナーラーヤナは、原意で「原人神」「人種神」、音訳で「那羅延」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神ビシュヌの化身ナーラーヤナ(=クリシュナ)。
●二十八部衆の一。
[読み] べんざいてん
[梵名] サラスヴァティー
[梵名表記] sarasvatī
●梵名サラスヴァティーは、原意で「池の多い地方」「海に注ぐ大河の名」「神聖な川の名」「雄弁」「天上の声」「弁才をもつ女神」「弁天」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの女神サラスヴァティー。
●音楽神、福徳神、学芸神、戦勝神など幅広い性格をもつ。
[読み] くまらてん
[梵名] クマーラ
[梵名表記] kumāra
●梵名クマーラは、「赤児」「童子」「少年」「子息」の意。
●起源はヒンドゥーの神スカンダ、大自在天(シヴァ神)の息子とされる。
●名のクマーラから無邪気・無執着の徳をもつといわれる。
●孔雀に乗る、韋駄天と同一にみられる。
[読み] がってん
[梵名] チャンドラ
[梵名表記] candra
●梵名チャンドラは、「月」「月光」「月神」「月天」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神チャンドラ、十二天の一。
[読み] かてん
[梵名] ギーターデーヴァター
[梵名表記] gītādevatā
●梵名ギーター・デーヴァターは、「歌を歌う女天」「聖歌を讃頌する女天」の意。
●横笛をもち奏でる尊、月天の眷属。
[読み] がくてん
[梵名] ヴァードヤデーヴァター
[梵名表記] vādyadevatā
●梵名ヴァードヤ・デーヴァターは、鼓天に同じ。
●鈸(小さなシンバル)をもち打つ尊、月天の眷属。
[読み] ふうてんひけんぞく
[梵名] ヴァーユヴィーデーヴァター
[梵名表記] vāyvīdevatā
●梵名ヴァーユヴィー・デーヴァターは、「ヴァーユの妃の女天(眷属)」の意。
●風天妃の眷属。
[読み] ふうてん
[梵名] ヴァーユ
[梵名表記] vāyu
●梵名ヴァーユは、「風」「風神」「風天」の意。
●四方天の一で西北方を守る、十二天の一。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神ヴァーユ。
[読み] こうおんてん
[梵名] アーバースヴァラ
[梵名表記] ābhāsvara
●梵名アーバー・スヴァラは、「光明による音声(をもつ者)」「光音(天)」の意。
●六道のうち、欲を離れた清浄な物質のみの天上界(十八天)のうちの第六天(第二静慮、二禅の三天の第三天)。
●この天においては音・声がなく、音・声の代りに口から光明を発して音声の作用とすることから光音天という。
[読み] だいこうおんてん
[梵名] ブリハッダーバースヴァラ
[梵名表記] bṛhadābhāsvara
●梵名ブリハッド・アーバー・スヴァラは、「広大な光音(天)」の意。
●光音天のうち、光明による音声が特に広大な尊。
[読み] だいこうおんてんにょ
[梵名] ブリハッダーバースヴァラー
[梵名表記] bṛhadābhāsvarā
●梵名ブリハッド・アーバー・スヴァラーは、「ブリハッドアーバースヴァラの妃」の意。
●大光音天の妃。
[読み] だいこうおんてんにょ
[梵名] ブリハッダーバースヴァラー
[梵名表記] bṛhadābhāsvarā
●梵名ブリハッド・アーバー・スヴァラーは、「ブリハッドアーバースヴァラの妃」の意。
●大光音天の妃。
[読み] とそつてん
[梵名] トゥシタ
[梵名表記] tuṣitī
●梵名トゥシタは、原意で「歓喜」「満足」「欣快」「(色・声・香・味・触の五欲で)満足が生じる欲処」の意、音訳で「兜卒」。
●六道のうち、天上界で最も人間界に近い欲界(六欲天)のうちの第四天。
●その内院は弥勒菩薩の浄土。
[読み] たげじざいてん
[梵名] パラニルミタヴァシャヴァルティン
[梵名表記] paranirmitavaśavartin
●梵名パラ・ニルミタ・ヴァシャ・ヴァルティンは、「他によって変じられること自在」の意。
●六欲天のうち最上の第六天。
●他が作り出した快楽・欲楽を自由に己の快楽とすることから、他化自在天という。
●釈尊が悟りを開くときに成道を妨害しようとした天魔にあたるが、密教では成道の楽しみを享受する境地を尊格化してこの尊とした。
●手に持つ弓と矢は、獲物である快楽や欲楽を自在に獲得することを意味している。
[読み] たげじざいてんにょ
[梵名] パラニルミタヴァシャヴァルティニー
[梵名表記] paranirmitavaśavartinī
●梵名パラ・ニルミタ・ヴァシャ・ヴァルティニーは、「パラニルミタヴァシャヴァルティンの妃」の意。
●他化自在天の妃。
[読み] たげじざいてんにょ
[梵名] パラニルミタヴァシャヴァルティニー
[梵名表記] paranirmitavaśavartinī
●梵名パラ・ニルミタ・ヴァシャ・ヴァルティニーは、「パラニルミタヴァシャヴァルティンの妃」の意。
●他化自在天の妃。
[読み] じょうじゅじみょうせん
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara
●梵名シッダ・ヴィドヤー・ダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。
[読み] じょうじゅじみょうせんにょ
[梵名] シッダヴィドヤーダリー
[梵名表記] siddhavidyādharī
●梵名シッダ・ヴィドヤー・ダリーは、「シッダヴィドヤーダラの妃」の意。
●成就持明仙の妃。
[読み] じょうじゅじみょうせんにょ
[梵名] シッダヴィドヤーダリー
[梵名表記] siddhavidyādharī
●梵名シッダ・ヴィドヤー・ダリーは、「シッダヴィドヤーダラの妃」の意。
●成就持明仙の妃。
[読み] まごらが
[梵名] マホーラガ
[梵名表記] mahoraga
●梵名マハー・ウラガは、「大蛇」「大龍」「身体は人間・首は大蛇の獣」の意。
●仏教の護法神となったインドの鬼神、帝釈天の眷属、緊那羅とともに音楽の神。
[読み] きんなら
[梵名] キムナラ
[梵名表記] kiṃnara
●梵名キムナラは、「半身半獣」「人(であって)非人(人でない者)」「緊那羅」の意。
●仏教の護法神となったインドの鬼神、帝釈天の眷属、音楽の神。
[読み] かてん
[梵名] ギーターデーヴァター
[梵名表記] gītādevatā
●梵名ギーター・デーヴァターは、「歌を歌う女天」「聖歌を讃頌する女天」の意。
●横笛をもち奏でる尊、月天の眷属。
[読み] かてん
[梵名] ギーターデーヴァター
[梵名表記] gītādevatā
●梵名ギーター・デーヴァターは、「歌を歌う女天」「聖歌を讃頌する女天」の意。
●横笛をもち奏でる尊、月天の眷属。
[読み] がくてん
[梵名] ヴァードヤデーヴァター
[梵名表記] vādyadevatā
●梵名ヴァードヤ・デーヴァターは、鼓天に同じ。
●鈸(小さなシンバル)をもち打つ尊、月天の眷属。
[読み] たいしゃくてん
[梵名] シャクラ
[梵名表記] śakra
●梵名シャクラは、「強き者(インドラ)」「帝釈天(主)」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神インドラ、東方を守る。
●忉利天(三十三天)の喜見城天に住むといわれる、八方天、十二天の一。
[読み] なんだりゅうおう
[梵名] ナンダ
[梵名表記] nanda
●梵名ナンダは、龍王の名「難陀」、原意は「歓喜」「幸福」の意。
●八大龍王の一、二十八部衆の一。
●密教の請雨祈祷の際によく祀り拝まれる龍神。
[読み] びしゃもんてん
[梵名] ヴァイシュラヴァナ
[梵名表記] vaiśravaṇa
●梵名ヴァイシュラヴァナは、「多(く)聞(く者)」、音訳で「毘沙門」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの神ヴァイシュラヴァナ(クベーラを前身とする)。
●別名、四天王の多聞天。
●北方を守る善神、十二天の一、二十八部衆の一。
[読み] じょうじゅじみょうせん
[梵名] シッダヴィドヤーダラ
[梵名表記] siddhavidyādhara
●梵名シッダ・ヴィドヤー・ダラは、「成就した明呪をもつ者」の意。
●焔魔天の眷属。
●古来より明呪(まじない)を念持して、その験力をよくした仙人と理解されてきた。
●ヒンズー教では、虚空に住み不思議な力をもつ精霊として人間に親しみのある存在。
[読み] じょうじゅじみょうせんにょ
[梵名] シッダヴィドヤーダリー
[梵名表記] siddhavidyādharī
●梵名シッダ・ヴィドヤー・ダリーは、「シッダヴィドヤーダラの妃」の意。
●成就持明仙の妃。
[読み] きょしゅく
[梵名] ダニシュター
[梵名表記] dhaniṣṭhā
●梵名ダニシュターは、「非常に富んだ」「貪りによって財をなした」の意、星宿の名で「貪財(宿)」「虚(宿)」。
●二十八宿の北方玄武七星の一。
[読み] しつしゅく
[梵名] プールヴァバドラパダー
[梵名表記] pūrvabhadrapadā
●梵名プールヴァ・バドラ・パダーは、原意で「以前の賢い歩み(足跡)」、星宿の名で「前賢迹(宿)」「室(宿)」の意。
●二十八宿の北方玄武七星の一。
[読み] けいしゅく
[梵名] レーヴァティー
[梵名表記] revatī
●梵名レーヴァティーは、原意で「牝牛」「大水」、星宿の名で「流潅(宿)」「奎(宿)」の意。
●二十八宿の北方玄武七星の一。
[読み] へきしゅく
[梵名] ウッタラヴァバドラパダー
[梵名表記] uttarabhadrapadā
●梵名ウッタラ・ヴァバドラ・パダーは、原意で「北の賢い歩み(足跡)」、星宿の名で「北賢迹(宿)」「壁(宿)」の意。
●二十八宿の北方玄武七星の一。
[読み] いしゅく
[梵名] バラニー
[梵名表記] bharaṇī
●梵名バラ二ーは、原意で「養うこと」「得ること」「資具」、星宿の名で「長息(宿)」「胃(宿)」の意。
●二十八宿の北方玄武七星の一。
[読み] せんき
[梵名] ムリダユッダージブータ
[梵名表記] mṛdhayuddhājibhūta
●梵名ムリダ・ユッダ・アージ・ブータは、原意で「戦闘の鬼類」の意。
●日天の眷属といわれる。
[読み] びなやか
[梵名] ヴィナーヤカ
[梵名表記] vināyaka
●梵名ヴィナーヤカは、原意で「案内者」「指導者」「(障害の)除去者」「善導」の意。
●大自在天(シヴァ神)の集団を率いるヒンドゥーの神ヴィナーヤキャ、頭部が象である(ガネーシャ)。
●威力、福徳などを具え、象頭人身の男女が抱擁する尊像は秘仏、歓喜天・聖天。
[読み] まかから
[梵名] マハーカーラ
[梵名表記] mahākāla
●梵名マハー・カーラは、「大いなる黒(色の)」の意。
●仏教の護法神となったヒンドゥーの破壊神マハーカーラ、シヴァの一形相。
●転じて大黒天。
●身は黒色、頭蓋骨と蛇を身にまとい、人頭の毛と羊の角を握り、両手で象の皮を背中に羽織るという恐ろしい姿。
●もともとヒンズーの神として破壊を司っていたが、仏教に取り入れられ、戦闘の神、財福の神、冥界の神の性格が付与された。
[読み] いしゃなてんこう
[梵名] イーシャー
[梵名表記] īśānī
●梵名イーシャニーは、「イーシャーナの妃」の意。
●伊舎那天の妃。
●ヒンドゥーの神ウマー(パールヴァティー)といわれる。